・銅を梅干の漬け汁で磨いたら、ピカピカに
水の中に含まれる物質の問題点(日本は塩素、アメリカではフッ素)
が、よく議論されている現代ですが、
私が普段、飲み水を安全なものに変えるために使っているのが、
純粋な銅100%のやかんです。(ちなみにアマゾンで取り寄せた中
国製のものを使っています)。
これは、昔からインドで実践されている、お水を浄化し飲み水として
安全な状態にするための伝統的な方法なのですが、
やり方はいたって簡単で、
銅製100%の入れ物に、水を最低4時間から一晩入れて置くだけ。
(たったこれだけで、水の中に含まれるあらゆるバクテリアがほぼ
全滅させることが、研究で証明されています。)
そんな優れものの銅ですが、実はひとつデメリットが…。
使っているとすぐに錆つき、色がくすんできて、
鮮やかな青緑色のサビにたちまち覆われてしまいます。
(このサビは、体に無害説もあるのですが、有毒説もあります)
で。
このくすりやサビをとり、ピカピカにするには、「レモン汁+塩」で
こする。というのが定番なのですが、
新品のようなピカピカにはなってくれるのですが、
実は結構メンドクサイのです。。(笑)
そこで先日、ふと、
このところすっかり「薬」として毎日1粒食べている自然農法の
梅干の汁が器からもれていたのを見て、

これを銅磨きに使えないかと思い立ち、
(なにせ銅をピカピカにする基本は、「酸」+「塩」の組み合わせ
なので)
梅干の汁って、使い道がイマイチ浮かばないし、
かといって捨ててしまうにはあまりにももったいないし。
ということで、
なにげにこの鮮やかな赤紫色の汁をサビサビやかんに塗って
みたのです。
(サビサビ状態の銅やかん)
すると。
…予感は見事的中しました!
このように、しかもレモン+塩よりも即効で、かなり効果的に、

銅やかんがピッカピカに変身!(驚)
(※ちなみに私は水のダブル浄化のために、このやかんの中に
竹炭を入れています)
レモン+塩の場合は、「こする」という作業がいるのですが、
梅干の汁の場合は、液が銅に触れたそばからみるみるピカピカ
に変ってしまいました。なのでこする必要もまるでなし、です。
…梅干し汁パワー、すごすぎ。。
すごい浄化力です。
この、サビサビやかんが見る見る新品同様に生まれ変わる様を
見て、
梅干しという食べ物は、おそらく体の中のサビも、ちょうどこの梅
干しの汁のように、とってくれるに違いないのでは。
それゆえに、昔ながらの健康食品なのでは、、、、
と、妙に納得しました。
というわけで、梅干しは毎日食べましょう。(奨)
■おまけ:本日の薬膳おやつ
「ココアバターとマヌカハニーのクレープ(脳強壮ナッツ・くるみ入り)」
砂糖や市販のチョコレートは、砂糖がどっさり入っている一種の
麻薬のようなものですが、
チョコレートになる前の砂糖が混ぜられていないココアバターその
ものは、マグネシウムたっぷりのヘルシーな食べ物。
そこで今回は、ココアバター100%を使い、甘味はドクターハチミツ
ともいわれるマヌカハニーで補いつつ、
砂糖ゼロのヘルシー甘味おやつクレープを作ってみました。
(ちなみにクレープの生地は、卵、片栗粉、岩塩、ミルクのみで
甘さゼロです)

…見た目もまあまあ上出来。
砂糖による血糖値カキーンもなく、おいしくいただきました。(悦)
***
さて、今回は。
普通に蔓延しているボトル入りシャンプーの起源にまつわるお話を
したいと思います。
私自身、インドに長年住んでインド女性たちのフッサフサ長い黒髪を
何度も目の当たりにするまでは、髪は毎日洗わなければいけないも
のと思いこんでいました。
さらには、液体シャンプーの後はリンスあるいはコンディショナーで
仕上げるのが定番。という、日本ではある意味常識となっているヘア
ケア日課は、インドの美髪女性たちには、存在していませんでした…。
それどころか、石けんで髪を洗うのはフツーに当たり前。。
まあそれはともかく、実はシャンプーは、インドの起業家だったベンガ
ル人旅行家が、英国で広めたもので、
ヒンズー語の 「champo」 が語源といわれています。
■1762年のインド
最も初期のシャンプーは、アムラ(インドグースベリー)とリタ(ソープ
ナッツ)やシカカイ(ソープポッド)をグツグツ茹でたものを濾したハー
ブ液でした。

これは今もなおインドで受け継がれ、実践されている、元祖かつ最
強のハーブシャンプーです。
ハーブの種類が豊かなインドでは、その他さまざまなハーブの煎じ
液がシャンプーとして使われていました。
■1814年の英国
ベンガル人の旅行家でインドの起業家であるSake Dean Mahomed
なる男性が、英国で 「シャンポイ」 あるいは 「シャンプー」といった
習慣を導入したのはこの頃のことで、
彼はアイルランド人の妻とともに、英国のブライトンで最初の商業的
なシャンプーマッサージバスを開いたといわれています。
地元の新聞はこれを「すべての病気の治療法」というキャッチで
説明すると、英国民はそれを認め賑わったのだそうです。
英国のヘアスタイリストは、石けんを削って水で煮たものに、香りの
よいハーブを加えたもので髪を洗いました。

このようにして、1900年の初めには、人々は普通の石鹸で髪を洗う
ようになりました。
■1903年のドイツ
ベルリンの化学者ハンス・シュワルツコフなる人物が、ショーンポン
という名のバイオレットの香りのする粉末を発明したことで、
ドイツの薬局ではこれがシャンプーとして手に入るようになりました。
そしてその25年後には、液体シャンプーの最初のボトルがヨーロッ
パで紹介されることになります。
1970年代頃には、有名人が髪のアイコンとなった広告が出回り
はじめ、「週に何度も髪を洗わないのは不健康!」と主張しはじめ
ます。(ちなみにインドでは今でも「髪を週に何度も洗うのは不健康
!」が常識です)
…このようにして、化粧品会社は繁栄し、数百万ドルの産業が誕
生しました。
■2000年のパリ
シャンプー後のコンディショナーをはじめに欲しがり始めたのは、
実はフランスの男性たちだったという説があり、、
これがシャンプー後のリンスやコンディショナーを使うことが
広まり始めた発端になったようです。
そして20世紀末には、調香師のエドゥアールピノーなる人物が
男性のヒゲを柔らかく仕上げることを目的とした商品「ブリリアン
ティン」が発売されることになります。
というわけで、はじめはコンディショナーを使うのは男性だけだ
ったのですが、それを横で見ていたフランスの女性たちは、
自分の髪にも同じように柔らかくする効果があるのでは。と考え、
使い始めるのにそう時間はかかりませんでした。
そんな風にして、シャンプー後にリンスあるいはコンディショナー
を使うという習慣が広まっていったようです。
■ルネッサンスで広まった、ドライシャンプー
水がいらないドライシャンプーは、もともとは15世紀後半にアジア
人が粘土の粉で髪を洗っていたのがはじまりで、
この粘土の粉(フーラーズアース)で猫のトイレ(猫砂)を脱臭
できたことから、1700年代後半のアメリカにおいて、「カツラの消
臭」に使われたことがきっかけとなり、

1940年代には水なしミニシャンプーボトルが発売され、その後
有名人が起用された広告によって、1960年代後半はドライシャン
プーがブームになります。
当初は「忙しい主婦のための洗髪方法」として始まったこのドライ
シャンプーは、今では「便利さ」「節水」「髪の色をキープできる」
の代名詞となっています。
***
★プラスティックのゴミを大幅に軽減する、シャンプーバー
汚れを効率的に落とすために科学者たちが開発した液体界
面活性剤を知った化粧品会社たちは、10億ドル産業の始まり
を告げる製品を開発するアイデアに飛びつきました。
こうして1930年代から1940年代にかけて、さまざまなタイプ
の使い捨てボトル入りシャンプーが店頭に並ぶようになった
いきさつです。

ですが今、液体シャンプーが普及するまではプラスティック
ボトルのゴミがそれほど多くなかったことや、
プラスティックをなるべく使わないことが環境にもいい
ということで、
昔ながらのシャンプーバー(洗髪用固形石けん)の良さが
見直され、復活しつつあります。
そもそも髪を洗うために液体シャンプーを使わなければいけ
ないわけでもありません。(歴史から見てもこれは明らかです)
というわけで。
シャンプーはインドにはじまり、結局インドに帰ってきたんだね。
というお話でした。
<完>
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