石鹸の、暗~い歴史。(ハンドメイドソープを選ぶべき理由)

さて今回は。
ショップの宣伝もかねて、石鹸にまつわるお話などをしたい
と思います。

毎日、日常的に使う石鹸。

その歴史は長く、石鹸のはじまりから進化して現在に至るまで、
なかなか興味深いのですが、

その発祥や歴史には、暗い側面も存在し、
特に工業用石鹸の生産が盛んだった時期には、
労働搾取、植民地主義、環境破壊に結びついたダークな複雑さ
をきわめていたようです。

現在、石鹸のもともとの形、ハンドメイド石鹸のよさが見直さ
れているのは、その歴史ゆえともいえます。

○o。.🧼.。o○

■石鹸の起源は「古代儀式に使われた動物の脂肪と灰」

まずは、石鹸のはじまりについてです。

石鹸のはじまりは、紀元前2800年頃の古代バビロニアにまで遡る
といわれています。

最も古い石鹸のレシピは、動物の脂肪と木の灰(アルカリ)と水
をぐつぐつと煮込んで作られていました。

有名な伝説によれば、このレシピが生まれたのは、古代の儀式に
ささげられた生贄の動物たちの脂肪と、燃やした灰が混ざり合っ
たものが川に流れ落ち、

その川で、いつも洗濯をしていたローマの女性たちが、
水だけで衣類を洗うよりも汚れがきれいに落ちることに気づいた
ことから、石鹸づくりが生まれました。

そして古代の人たちは、衛生のために肌や布、道具を洗い、また
羊毛繊維や織物の洗浄、医療目的(古代エジプトでは、皮膚の
洗浄と皮膚病の治療に使用されていました)にもそれを使ってい
ました。

つまり、もともとの石鹸の材料は、動物の脂肪と灰でした。

■石鹸の進化とともに訪れたダークサイド

石鹸の生産は、19世紀に‘文明の象徴’となって、ヨーロッパの
石鹸製造業者は、植民地拡大を正当化しはじめます。

石鹸は、非ヨーロッパの人々を「文明化」するためのツールとし
て販売され、先住民を「汚い」または「不潔」と位置付けるキャ
ンペーンが展開され、

植民地化された人々の人間性を奪い、植民地プロジェクトを推進
する文化的優位性が支持されました。

例えば、イギリスの会社「Pears Soap」は、白人の子供が黒人の
子供を「洗う」という、とても問題のある広告を使って、
ヨーロッパの植民地化の「浄化」と「高揚」のシンボルに使われ
たのです。

こうして、衛生面での改善がヨーロッパと北米の公衆衛生キャン
ペーンの中心となったため、産業革命中に石鹸の需要が急増します。

石鹸製造会社は、石鹸の主要成分となるパーム油に大きく依存し、
これは西アフリカの植民地から調達されていたため、
パーム油の抽出と輸送には、残忍な植民地政権下でのアフリカ人
の強制労働が伴いました。

そしてヨーロッパ勢力はこのシステムから利益を得、奴隷の犠牲
の上に富を築いた大企業が出現しました。

石鹸の需要増加にともない、原材料が採掘されるアフリカや東南
アジアなどの植民地地域に多大な圧力がかけられ、
植民地主義者は土地を奪い、地元の経済や生活を混乱させ、産業
に役立つプランテーションを設立しました。

産業革命期の石鹸工場の発展は、女性や子供を含む労働者の搾取に
つながり、危険な状況で長時間労働を強いられました。

石鹸作りには強力な化学物質が使われたため、多くの工場では、
労働者が適切な安全対策を講じずにこれらの危険にさらされ、
健康問題や平均寿命の低下につながりました。

また、石鹸生産が拡大するにつれ、広範囲にわたる環境被害の一因
にもなりました。

西アフリカなどの地域の森林は、パーム油プランテーションのため
に伐採され、生物多様性の喪失と環境悪化につながりました。

これは今日も続いており、パーム油生産のための大規模な森林伐採
は、環境破壊、絶滅危惧種の生息地の喪失を引き起こしています。

東南アジアでは、熱帯雨林の広大な地域がパーム油プランテーショ
ンのために伐採され、生物多様性を脅かし、先住民族のコミュニティ
を追放しています。

「ユニリーバ」や「プロクター・アンド・ギャンブル」などの企業は、
サプライチェーンにおける環境および人権侵害について批判に直面
しています。

また、20世紀を通じて、多くの企業が石鹸やその他のパーソナルケ
ア製品を動物にテストし、苦しみや死をもたらしました。
これが動物の権利運動を引き起こし、動物に優しい代替品を求める
声が広がりました。

この進歩にもかかわらず、一部の企業はいまだに非倫理的な動物実験
をおこなったり、石鹸の製造に動物由来の原料に依存したりしていま
す。

■大量生産される化学石鹸の健康リスク

19世紀後半から20世紀初頭にかけて、石鹸生産が工業化されると、
製造業者は伝統的な天然石鹸から、合成原料を使用した安価な大量生
産の石鹸へと移行しました。

これらの合成石鹸には、皮膚を刺激する可能性のあるラウリル硫酸
ナトリウム (SLS) などの有害な化学物質が含まれていることが多く、

化学ベースの石鹸への移行は、健康と環境への配慮よりも利益を優先
するという、より広範な傾向の兆候でもありました。

今日、少数の多国籍企業が石鹸業界を支配し、多くの小規模な職人的
な生産者を駆逐しています。

これらの大企業は、倫理的な調達、公正な労働慣行、環境の持続可能
性よりも利益を優先することがよくあります。

これらの大企業が使うマーケティング手法は、安価な大量生産の石鹸
製品によって引き起こされる害を覆い隠す可能性があり、問題とな
っています。

…とまあ、これが
工業用石鹸生産の歴史の暗い側面の一部です。

この複雑な歴史は、清潔さと健康に関連付けられることが多い石鹸が、
搾取、環境への害、文化的帝国主義に結びついた暗い遺産を持っている
ことを示しています。

こうした歴史に対する反応として、大企業の大量生産ではない、
家庭で手作りされる素朴な石鹸が見直されているというわけですね。

さあここで、大量生産される石鹸とハンドメイドソープの違いに
触れておきたいと思います。

■化学石鹸 VS ハンドメイドソープ
~ハンドメイドが断然いい!~

ハンドメイドソープは、使われる原料から製造工程に至るまで、
さまざまな理由から、化学石鹸よりも優れていると考えられていますが、
一般的にハンドメイドソープが優れているとみなされる理由は次のとお
りです。

『天然成分』

ハンドメイドソープは通常、植物ベースのオイル(オリーブ、ココナッツ、
シアバターなど)、エッセンシャルオイル、天然着色料などの高品質の
天然成分から作られ、成分に透明性があります。

またこういった成分には、ビタミン、抗酸化物質、肌に栄養を与える栄
養素が豊富に含まれ、肌により優しく、潤いを与えます。

それとは対照的に、化学石鹸には、合成洗剤、刺激の強い化学物質、
人工香料が含まれていることがよくあります。
これらの成分は、肌から天然オイルを奪い、乾燥や炎症を引き起こす可
能性があります。

さらに、ラベルの表示がわかりにくく、特定の化学成分を開示せずに
「香料」などのあいまいな用語が含まれている場合がほとんどです。

よく含まれるのは、硫酸塩(ラウリル硫酸ナトリウムなど)、パラベン、
フタル酸エステルなどの刺激の強い化学物質です。

これらの化学物質は皮膚を刺激し、ホルモンを乱し、場合によっては長
期的な健康問題につながることがあります。

化学石鹸の多くは、厳密には「石鹸」ではなく、洗浄用に設計された合
成界面活性剤である洗剤です。これらの洗剤は泡をたくさん生成して汚
れを落とすことができますが、肌に刺激が強すぎることが多く、刺激を
引き起こしたり、肌の自然な保護バリアを剥がしたりします。

『グリセリンが入り、敏感肌にも優しい』

ハンドメイドソープが作られる過程で生まれる天然副産物のグリセリン
は、肌に水分を引き付けるため、優れた保湿剤になります。
これが肌に潤いと柔らかさが保たれます。
また、純粋なエッセンシャルオイルと天然成分が含まれ宇ため、肌の炎
症を鎮めたり、乾燥を和らげたりするなどの治療効果が得られます。

一方、化学石鹸は生産過程でグリセリンは取り除かれ、ローションやそ
の他の化粧品に使用するための貴重な副産物として別売りされることが
よくあります。
大量生産された石鹸が肌を乾燥させがちなのはこのためです。

『伝統的な方法で作られている』

ハンドメイドソープは、コールドプロセスまたはホットプロセスなどの
伝統的な技術を使用して作られています。
これらの方法は、原料の完全性を維持するだけでなく、色、質感、香り
の創造的なバリエーションを可能にします。

一方、化学石鹸は、合成洗剤と石鹸の天然グリセリンと保湿特性を取り
除く「製粉」と呼ばれる工程を経て、大規模な工場で迅速に製造されます。

『環境にやさしい』

多くのハンドメイドソープのメーカーは、倫理的に調達された原料、
最小限の包装、環境に優しいプロセスを使用しています。
原料の多くは生分解性で、つまり、排水溝に流されると汚染につながる
可能性がある化学石鹸に使用される合成化学物質と比較して、環境への
影響が小さいことを意味します。

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