渋みの効能。

・オレンジ色グルメな秋

先日の金木犀もそうでしたが、秋はやたらと「オレンジ色」の
ものが際立つ季節のような気がするのは気のせいでしょうか。

このところ旬なフルーツ、柿もそうですが、
やはり旬のものというのはそそられるものがあり、

子どものころはダサいフルーツと思っていた柿ですが(柿に
失礼)、

大人になってからあらためてこのフルーツを食べてみると、
いやー、フツーにおいしいですね。(笑)

フルーツ三昧な暑い国で長年暮らしていたので、すっかり体や
脳がフルーツを欲しがるDNAに変わってしまったみたいです。
フルーツがないとソワソワ落ち着きません。(もはや重症?)

そんなわけで、このところはよく柿を見つけては手に入れて
食べているのですが、

ちょっと渋みが残っている甘柿が一番好きかな、という感じで、
アルコールで完全に渋みを抜いてしまって食べやすくしてある
ものよりも、薬効も高い感があります。

その季節ごとに旬のものを食べるだけで、その季節を過ごすため
の免疫も自然に整うので、
とにかく旬なものはその限定期間中に食べまくるに限ります。

(そういえば、マンゴーなどの特定の南国系フルーツの木を、
特定の人工的な環境の中で育て、木を騙すようにして美味しい
フルーツを作るということが行われているようですが、
舌のためだけに作り上げられるこういった資本主義臭漂う産物
は、季節感もトンチンカンなため、免疫強化の意味では体には
あまりよろしくありません。
お祝いのケーキのようにリクレーション目的で一度食べる程度
なら全く問題はないと思いますが)

というわけで今回は、柿が旬でおいしい時期ということもあり、
渋みの効果についてのアーユルヴェディックなお話をしたいと
思います。

(内容は以前trinityの連載コラムの中でご紹介した記事と
ほぼ同じです)

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👅味の効用👅
~「渋味(収斂性の味)」の効果 ~

さて今回は、6つの基本味(甘味、酸味、塩味、辛味、苦味、
渋味)の「渋味」についてお伝えしたいと思います。

★渋味の効能

渋味は一般的に、果実や樹皮、葉、外皮のタンニン成分によって
構成されている味で、乾燥させるような風味があるのが特徴です。

渋い味がするものといえば、渋柿がわかりやすいと思います。

食べた途端に口の中の水分が吸い取られるかのように粘膜が収斂し、
時にはまるで窒息しそうな感覚さえ感じられることもあるこの味は、
甘い味のものや酸っぱい味のものをとることですぐにその独特の
窮屈感は解消されます。

このキュウッとした締め付け感は、外用として使えば、肌のキメを
引き締め、毛穴を目立たなくしたり、髪のキューティクルを引き締
めるといった美容効果があります。

《もたらされる効果》

*構成要素は「空気」+「地」
*ピッタとカファのバランスをとる
*ヴァータを悪化させる
*ヴィルヤ(温度) →冷却する(冷却する味の中では中間)
*ヴィパカ(消化後の効果) →辛味/刺激性
*特質 →冷たい、乾燥、重い

*関連するポジティブな感情 →安定、統合、 落ち着き、しっかりしている

*過剰になったときの感情 →恐れ、不安、緊張感、うつ、固着、強迫観念、
頑固、恨み、辛らつさ

*舌の場所 →舌の後部の中央領域
*器官への親和性 →結腸
*最も影響を受ける組織 →血漿、血液、筋肉組織、生殖組織
*動きの方向 →内向き

*その他の作用 →組織を調整する、発汗を減らす、過剰な熱を冷却する、
抗炎症性、出血を止める、収斂剤、血管収縮剤

★渋味を示す食材例

では具体的に、どんな食品がこの味なのでしょうか。

野菜:アルファルファ、アボカド、ブロッコリー、芽キャベツ、キャベツ、
ニンジン(生)、カリフラワー、ほとんどの豆類、レタス、グリンピース、
じゃがいも、大部分の生野菜

果物:りんご、バナナ(青いもの)、クランベリー、ざくろ
穀物:パスタ、ライ麦
肉類:鶏肉、鹿肉
スパイス類:バジル、ベイリーフ、キャラウェイ、コリアンダー、ディル、
マジョラム、ナツメグ、オレガノ、パセリ、ポピーシード、ローズマリー、
サフラン、ターメリック、バニラ

などになります。

★渋味から得られるメリット

渋味は過剰水分を吸収し、流体の漏れを止め、凝固を促進し出血を
抑制、粘膜の洗浄、脂肪分を擦り取る、吸収の改善、便を固めて形
にするために役立つ味で、この味の持つ「内側に引き寄せる」傾向が、
身体組織を圧縮するため、体の引き締めを促進させるといわれてい
ます。
この味はまた、傷の癒えを早め、咳を止めるような働きがあります。

★取りすぎると…

渋味を過剰に使うと、口が乾燥し、発声が難しくなります。また、腸内
の痙攣、けいれん、痛み、ガス、鼓脹、膨張、便秘、憔悴、昏睡、顔面
麻痺などを引き起こし、不眠症や感情の停滞感、倦怠感の原因となる
可能性があるともいわれています。
その他、性欲を低下させ、精子数を減少させる味としても知られ、
ヴァータ悪化状態の時に使用すると、ヴァータをさらに悪化させてしま
い、身体のあらゆる類の閉塞を引き起こす可能性もあるということです。

★例外のもの

アーユルヴェーダには、三つのドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カファ)の
それぞれの強壮ハーブとなる三種類の果実、「アムラ(あるいはアマラキ)」
「ハリタキ」「ビビタキ」を、同じ割合で配合した伝統のハーブ調合薬「トリ
ファラ」がありますが、

ヴァータにとって重要な強壮ハーブとなる「ハリタキ」は、強い渋味がある
ものの、温める効果があり、消化後の効果(ヴィパカ)が甘味であること
から、例外となっています。

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秋といえば、食欲の秋といわれるほど、食べ物のおいしさがクローズアップ
されるシーズンですが、
この秋にわざわざ、渋みのある柿がたわわに実るということは、何を意味す
るのでしょうか。

オレンジ色の食材は、より持続的で創造的なエネルギーをもたらし、グラウ
ンディングと安定を助けるといわれ、主に仙骨チャクラ(第二チャクラ)
を活性化するといわれています。

ビタミンも豊富なので、これから訪れる寒い冬のためのビタミンを体にしっ
かり補給して寒さに準備しときなさいよ、という意味もあるのかもしれませ
んね。

また、渋味自体には、上記でも触れたように、「脂肪分を擦り取る」効果も
あるので、秋で食べ物がおいしすぎて食べすぎても太らないようにしてくれ
る役割?(かなり都合よく解釈)

まあとにかく。旬の食べ物はいわば、その季節のお薬のようなものなので、
免疫づくりのためにたっぷりと食べておきましょう。

kaki

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