アーユルヴェーダによる「狂気のタイプ」part.2 ~憑依による精神異常~

さて、ただ今「狂気シリーズ」を絶賛連載中ですが。(笑)

チャラカサンヒタ(アーユルヴェーダの教本)の、
このウンマダ(☞精神異常/狂気の意味)の章を訳しながら思う
ことは、

人間て、フツーにその時その時でいろいろなものに憑依されなが
ら生きているのでは?ということです。

というのも、今回は憑依のさまざまなタイプに触れていますが、
えええーっ、それも憑依なの?と思うような部分がまたまた頻出
し、人間てつくづく霊的な生き物なのだな、と思うからです。

では、前回の続きをどうぞ。

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★ウンマダの種類

・サンニパタ(全ドーシャの悪化による)のウンマダ

サンニパタ(3つのドーシャの悪化)に起因するウンマダの重症型は、
上記のすべて(※前回「part.1」の「★ウンマダの種類」を参照)
の病因によって引き起こされます。

このタイプは、上記のすべての要素が混在しており、治療方針が
拮抗しているため、治療が困難なので避けられなくてはなりません。

***

■アガントゥ(外来型)のウンマダ

*神々
*聖者
*ガンダルヴァ(天界の聖歌隊)
*ピシャチャ(悪霊)
*ヤクシャ(生きた超自然現象)
*ラクシャサ(悪魔)
*ピトル(先祖・祖先の霊)

これらの憑依から起こるウンマダで、

儀式や誓いなどの非正常で無節操な遂行、過去世の行いは、
この外来型のアンマダの原因です。

・ブトンマダの兆候 (悪霊の働き)

超人的な言動、武勇、力量、活動が、超人的な知識、理解力、
強さなどを示し、また、病気が悪化する時期が不規則であるなら、
それは外来因(悪霊)によるウンマダの臨床的特徴です。

天人は、その本人の身体に影響を与えることなく、自らの超自然
的な作用によって目に見えない形で素早く人の身体に入り込みます。
これは、鏡に映像が入り、太陽石に日光が入ることと同じです。

診断の項ですでに述べたように、前駆症状は天人の侵入と一致
します。

では、様々なタイプの症状、発症する時期、影響を受けやすい
人について別々に説明していきましょう。

■アガントゥ(外来型)のウンマダのさまざまな種類

♠神による苦悩

温厚な容貌(穏やかな顔立ち)、生真面目、無難、不屈、寝食欲の
無さ(寝食を忘れる)、汗・尿・便・放屁の減少、
瑞々しい匂いと蓮の花が咲いたような顔。
これは、神によって与えられた苦難によるウンマダの性格です。

♠教祖/導師などの苦難によるウンマダの苦悩

アビシャパ(呪い)、アビチャラ(魔法の呪文)、またはアビディ
ヤナ(意志の力による変身願望)、
賢者の瞑想、長老、熟達者(シッダ)、賢者の種類に対応した動作、
食事、話し方をする者は、彼らの苦悩によって生じたウンマダとし
て知られるべきものです。

♠先祖の霊障によるウンマダ

陰気な顔つき、目が見えない、眠気、話の中断、食への欲がない、
食欲不振と消化不良などは、ピトリス (死者の霊)に苦しむ人の
特徴です。

♠ガンダルヴァ(天上の音楽家たち)の苦悩によるウンマダ

暴力的な行為、勇み足、鋭さ、真剣さ、無敵さ、声楽、
口を使った楽器の演奏、踊り、歌、美味しい食べ物や飲み物、
花輪、香り、香水、赤い服、バリ(犠牲のための供物)、笑い、
ユーモアあふれる話、体からの心地よい香り。
これらは、ガンダルヴァの苦悩によるウンマダに苦しむ患者の
特徴です。

♠ヤクシャ(生きた超自然現象)の禍によるウンマダ

頻繁な睡眠、泣いたり笑ったりする、踊ったり歌ったり、楽器を
演奏したり、聖典を朗読したり、物語やおいしい食べ物や飲み物
を好んだり、花輪やお香や香水を嗅いだり、涙目で赤くなったり、
ドヴィジャ(※ブラフマナ、クシャトリヤ、ヴァイシャの家族の
人たち)や医師を軽蔑したり、秘密を暴露したりすることは、
ヤクシャ(半神の天人クベーラの侍者)の苦悩によるウンマダに苦
しむ患者の特徴です。
※インドのカースト階級のことで、上からブラーミン(聖職者)、
クシャトリア(武士)、ヴァイシャ(庶民)。

♠ラクシャサ(悪魔)の祟りによるウンマダ

ラクシャサ (鬼) に苦しめられてウンマダを起こした患者の特徴
は、不眠、飲食物への嫌悪、食物を嫌うにもかかわらず力が強す
ぎること、武器・血・肉・花輪を好むこと、凶暴であることなど
が挙げられます。

♠ブラフマー・ラクシャサの祟りによるウンマダ
(邪悪な悪魔の一種)

笑いすぎ、踊りすぎ。神やバラモン、医師に対する憎悪と不従順。
聖典や賛美歌、ヴェーダやマントラ(呪文)の暗唱。
木片による怪我などは、ブラフマー・ラクシャサ(悪鬼の一種)の
災いによるウンマダに苦しむ患者の特徴です。

♠ピシャチャの苦悩に起因したウンマダ

心が乱れ、どこにも安らぎを見いだせず、よく踊り、よく歌い、
よく笑い、言葉がまとまらず、錯乱し、ゴミ、汚い道、布、草、石、
木に登るのが好きで、声が荒く、裸で走り、一箇所に立たず、
常に他人の前で自分の不幸や悲しみを愚痴り、記憶を失った者は、
ピシャチャ (悪霊の類) の苦しみによって引き起こされたウンマダ
として知られるべきです。

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…なんと憑依には、悪霊だけでなく、神による憑依というものも
あり、

>♠神による苦悩

の場合(つまり、神から与えられた試練ゆえの苦しみの場合)、
「瑞々しい匂いと蓮の花が咲いたような顔」になる。というのが
面白いと思いました。
悪い憑依だけじゃないんじゃん、みたいな。

一方、悪霊の憑依に関しては、まさに。という感じです。
人類を長年に渡って支配してきて、現在はコロ茶番を仕掛けている
人たちというのは、武器、血、肉が大好きかつ、
妙な儀式(悪霊を呼ぶ)をよくやってますし。

しかし、なんでまたこんな悪霊がべったりとはびこる世の中になっ
たのか…

人間はどうしても楽な方を選んでしまう。という部分を突かれた
のかもしれません。

蓮の花は泥の中でしか咲かないので、あえてこの世はわざわざこん
な泥まみれにできているのでしょうか…。(過酷)

◎次回 part.3 では、

「日数、時間、影響を受けやすい人」
「治療不能のウンマダ」

についての項をお伝えしたいと思います。

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