至上の香りを放つ、「イランイラン」「フランキンセンス」にまつわる、悲しくも美しい神話。(+ショップから新商品のご案内)

日に日に春らしさが増して、気持ち良い天気になってきましたね。

今回は、ショップからの新商品の宣伝もかねて、
高級香水には欠かせない2つのハーブ「イランイラン」と「フランキン
センス」にまつわる神話などをご紹介したいと思います。

…私はこの神話を読んで、思わず泣きました。(グスっ)

🌱🌱🌱🌱🌱

・フランキンセンス(乳香)の産地、オマーンの地方に伝わる神話

ある日、ジン(イスラム神話などに登場する超自然的な生物のこと。
精霊や悪魔といった広い意味があります)の少女が、人間の少年と
恋に落ちました。

この恋はジン世界のルールに反するため、ジンたちはこの少女を罰
し、別のものに変えることにしたのです。

少女は長い間泣き続け、ジンたちこそが罰を受けるべきだと訴えた後、
一本の木になることを選びました。

その後、何千年もの月日が流れ…

乳香と呼ばれるこのとても静かで傷ついた木は、樹脂の形で涙を流し
続け、

それが固まってムスクの匂いのする白い粒になりました…。

乳香の涙2

それは、愛する人を思って泣く、木の形をした少女の姿です。

木の幹から、悲しみの味のする水晶の涙がこぼれ、人々はそれを燃え
る炭の上に撒き、

病気の人を癒す香りに、また、失恋を悲しむ苦い味のする純粋な煙に
変えたのです…。

burning resin

愛のために苦しんだ美しい木が、人々を癒す樹脂を雄大に生み出したと
いうこの神話には、起源はありません。

しかし、この木は、善と悪の対立、人間とジンの世界の信仰の違いが、
民間伝承や昔話によって、壮大な伝説になりました。

frankincense

🍃🍃🍃🍃🍃

・「香水の木」イランイランの伝説

イランイランの花は、香水の原料として高く評価されている独特の強い
甘い香りがするだけでなく、他の花とは違い、人の指のように垂れ下が
っている珍しい形をしています。
そしてこれにまつわる面白い伝説があります。

***

~イランイランの木に花を咲かせる女神たち~

…その昔、女神たちは、どの木が花をつけ、その祝福を受けるに値する
かを選ぶ役割を担っていました。

その結果、カラクチ、カトレア、緋藤などが祝福されました。
マンゴーの木もそうでしたし、アデファの木もそうでした。

しかし、イランイランの木だけは、花を咲かせることに恵まれませんで
した。

イランイランの木も花を咲かせたいと思っていたので、
これはとても悲しいことでした。

イランイランは、近くにある仲間の木が、自分たちの美しい花について
誇らしげに話しているのを耳にしました。
隣の木は、自分の方がきれいだと思って自慢げに話しています。

「花の咲かない木は切り倒せばいい。」
「花をつけない木は切ってしまえ!」
「薪にすればいい。」

と、イランイランは他の木が話しているのを聞いてしまいました。

そのため、イランイランの木は悲しみに暮れました。
イランイランは、隣の木に聞こえないように、夜中に泣いていました。

ある日、大雨が降り、まるで嵐が近づいているようでした。
花の咲く木々は皆、その日に来ると予想される嵐に備えました。

木は地面に、花は幹にしっかりとしがみつき、
大切な花が強い風雨に流されないようにしたのです。

一方、イランイランは花もないので、平然としていました。

雨が降り続く中、遠くで毛虫が2匹、猛烈な風雨から身を守ろうとして
いました。

2匹はすでに何本かの木に、自分たちを助けてくれないか、避難させて
くれないかを尋ねていました。

しかし、どの木にも断られ、特に花の咲いている木には断られました。
「あなたたちはきっと、私たちの葉っぱを食べ尽くしてしまうでしょ?」

哀れな毛虫たちは、いつ水が増して流されてしまうかわからないという
恐怖を感じながら、その場を立ち去りました。

花木たちが2匹の毛虫を追い払うのを聞いたイランイランは、
2匹を大声で呼びました。

「私の幹の中に入りなさいよ。
そうすれば好きなだけ私の葉っぱを食べれるわよ」

イランイランは、葉や花のない木よりも、2匹の毛虫の命の方が大切だと
思ったのです…。

数日後、嵐は止みました。
太陽が顔を出すと、どの木も興奮し、喜びました。

イランイランは幹をチェックし、新しい仲間の毛虫たちを探していました。
しかし、毛虫たちはもう幹にはいなかったので、
風に流されてしまったのかもしれないと、悲しみに暮れました。

しかし、この優しい木は、幹に何か別のものがついているのを見つけました。
それは… イランイランの仲間たちでした。
嵐の中で、2匹の毛虫は美しい蝶に変身していたのです!

butterfly beauty

女神たちは、イランイランの木がした善行を知り、良い知らせとともに
イランイランを訪れました。

女神たちは、自分のことよりもまず他の虫を助けることを考えたイランイラ
ンの木に、ご褒美をあげようと思っていたのです。

「イランイラン、あなたはこれから、あなたが保護した蝶の羽が折れたよう
な花を咲かせるでしょう」と女神たちは言いました。

しかし、それだけでなく、幸運のイランイランの木の花は、
森全体に香ることができる甘い香りをもっていたのです。

これにはイランイランも大喜び。

それ以来、イランイランはその甘い香りの花で、いつも賞賛され、
感謝される香りの花のひとつとなり、「花の中の花」と呼ばれるようになり
ました。

女神がイランイランの木に花を咲かせる贈り物をしたため、
花のなかったこの木は、今では美しく香りのよい花を咲かせるようになった
のです。

ylang ylang tree

《おしまい》

***

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