もう10月も後半に入り、、
朝方はだいぶ、冬がやってこようとしている気配が
ひしひしと感じられる今日この頃ですね。

今年も残り2か月ちょいとなりましたが、
今年は世界的に前代未聞のクレイジーな年でした。
て。まだ終わってませんが。

数か月のパンデミック騒ぎで不安や恐怖があおられ、
ヴァータがただでさえ乱れがちな現代生活において、
普段はそうでない人でもヴァータが悪化ぎみになった
人も少なくなかったのではないでしょうか。
（なにせ長年続いていた老舗さえ、廃業に追い込まれ
るといった事態…）

さて、この秋から冬は、自然のサイクル的に寒い時期
で、これまたヴァータが悪化しやすくなる季節でも
あります。

ヴァータは三つのドーシャの中でもかなりパワフルで、
メンタル系の不調はすべてこのヴァータが支配して
いるぐらいですから（メンタルの状態が体の健康状態
に多大な影響を与えることはもはや周知の事実）、

今、そしてこれからやってくる寒い時期に備えて、
最大限のヴァータケアを怠らないようにしておきたい
ところです。

ちなみに、ヴァータ悪化を防ぐために手っ取り早い
のは、アーユルヴェーダ的には「塩味」や「酸っぱい
味」をたっぷりとることなのですが、

塩分はもはや、足りていない人はあんまりいないか
と思うので（ちなみに加工食品には保存料として
過剰な塩分がたっぷり入ってますし）、

酸味を多くとりたいところです。

そして、自然の酸味の代表格といえば、やはりレモ
ンをはじめとする柑橘系。

なにせ、酸性なのに体への効果はアルカリ性。という
摩訶不思議なこのフルーツは、もともとはインド原産
で、今世界に存在するあらゆる柑橘系フルーツは、
そこから派生していったということです。

この酸っぱくヘルシーな柑橘系フルーツは、今そして
これからの寒い時期のヴァータ悪化の予防薬として
使えるお薬フルーツです。

ということで今回は、レモンをはじめとする柑橘系
の薬効などについてご紹介したいと思います。

ちなみに私は、冷蔵庫にいつもカボスやすだち、
シークワサーを多めにキープし、いつでもレモンウ
ォーターが飲めるようスタンバっています。

まず朝起きがけにホットレモンウォーターをすすり、
昼間にのどが渇けば常温レモンウォーターをぐびっと
やり、お風呂上りには冷たいレモンウォーターを
さらに一杯。というように、

ヴァータ対策と胃腸クレンジングのために、
一日三杯ぐらいは飲んでるでしょうか…

では、いってみましょう。

★★★

■レモンウォーターの効果

＊レモンはヒマラヤ山脈が原産？

アメリカのNatureという雑誌によると、アムラ、ライム、
オレンジ、グレープフルーツ、タンジェリンやマンダリン
オレンジなどの柑橘類はすべて、インド原産のレモンの
木に由来し、このレモンの木が最初に現れたのは約800
年前で、場所はヒマラヤ山脈の南東部の麓だったそうです。

レモンは、世界初の高ビタミンCフルーツのひとつです
が、世界的に見てもビタミンCの欠乏率は70～73％と
いわれています。

そして、一日に必要なビタミンCをとる方法のひとつは、
朝一番にホットレモンを一杯飲むことです。

アーユルヴェーダでは、ヴァータとカファのバランスを
整えるためにレモンを使います。

塩味はヴァータのバランスを整える味ではありますが、
一般的に塩分は過剰に摂取されがちです。
同じくヴァータのバランスを整える味、酸っぱいレモン
の酸味は、慢性的に不足しているといわれています。

酸っぱいレモンは、消化系を活発にするための消化促進
剤として使われ、またハーブやスパイス、食べ物の吸収
を高める媒体としても、さらには血液、リンパ、口の中
の浄化剤としても使われています。

レモンは、他の多くの柑橘類とともに、アーユルヴェーダ
の食事法には欠かせない食材のひとつです。

実際、レモンを料理に使うだけでなく、皮や種を乾燥させ
て薬にしたり、朝にホットレモンを飲んだりするのは、
アーユルヴェーダの日課の一部となっていて、
特にレモンが収穫される時期には欠かせないものとなって
います。

そしてこの収穫されたレモンや他の柑橘類（アムラも含ま
れます）は、冬のヴァータと春のカファの蓄積に最適な
解毒剤となります。

★★ホットレモンの作り方★★

お湯に通常サイズのレモン1/4分の果汁をしぼり、その
後にその皮部分もお湯の中に入れます。
これを朝一番に飲み、一日をスタートさせます。
（レモンの代わりに他の酸っぱい柑橘系でも代用可）

＊レモンはヴァータのバランスをとる

研究によると、冬に収穫される柑橘類に含まれるビタミ
ンCは、揮発性の脂溶性ビタミンを保護し、冬のヴァー
タのバランスを整えるために必要不可欠なものとなって
います。

水溶性ビタミンCは強力な抗酸化物質で、ヴァータを悪
化させダメージを与える酸化ストレスや脂質（脂肪）の
過酸化から身を守ります。

また、ビタミンCがないと、ビタミンEは枯渇し、
保護されないので最終的にダメージを受け、最も強力な
抗酸化物質の2つが体に残らない状態になってしまいます。

なので、この2つは一緒にとることがポイントになり
ます。

ある研究では、ビタミンCはビタミンEを保護するだけ
でなく、ダメージを受けたり酸化したりしたときにも
有効だということがわかっています。

＊レモンはアルカリ性で酸性

レモンはpHが2～3と非常に酸性です。
クエン酸は胃酸を増加させはしますが、粘液などの胃液を
増加させ、ピッタ／酸性のバランスを整えます。

また、クエン酸は肝臓の胆汁の産生を刺激し、胃に酸の内
容物を早く出すように指示するので、胸焼けに役立ちます。

レモンはまた、摂取したときは酸性ですが、カルシウム、
カリウム、マグネシウムの含有量が多いため、
腎臓に到達したときには、尿路系への酸の影響が非常に少
ないことが示唆されています。

＊消化の発火剤として、また健康的な血糖値を促進するレモン

レモンは、何千年もの間使われてきた、消化促進剤です。
ある研究では、レモン汁は胃酸の産生を高めるだけでなく、
デンプンや糖分の血中への取り込みを遅らせて健康的な血
糖値をサポートする可能性があると結論付けています。

＊レモンウォーターは心臓にいい！

レモンに含まれる柑橘類のフラボノイドは、フリーラジカ
ルを撃退し、インスリン感受性の改善、脂質代謝の調節、
健康的な体重減少をサポートすることが示されています。

研究では、柑橘類のフラボノイドの摂取量を増やした心臓病
患者の症状が改善されたということです。

ビタミンCの欠乏は、体重増加、血圧、血糖値、コレステロ
ールの不均衡など、多くの健康問題と関連しています。

数多くの研究で、果物や野菜を豊富に含む高ビタミンCの食
事が、健康的な心臓と心血管機能をサポートすることが示さ
れています。

＊レモンは植物からの鉄分の吸収を助ける

肉の鉄分は、より吸収されやすい鉄の形をしています。
一方、植物由来の鉄分は、消化しにくいので、ベジタリアン
は鉄分不足になりやすいのが一般的です。

ビタミンCに含まれるクエン酸とアスコルビン酸は、
この植物性の鉄分を血流へ吸収されるのをサポートするので、
鉄分不足を解消するためにとても役立ちます。

＊ダイエットするなら、果汁だけでなく果皮も食べる！

レモンの皮や白い皮に含まれる特定のポリフェノールは、
健康的な体重減少をサポートすることが研究で明らかに
なっています。

このため、ダイエット中の方は、ホットレモンに皮も
入れて飲むと効果倍増です。

★★★

今、そしてこれからしばらくの寒い時期の間は、
レモンをたっぷりと活用し、ヴァータ対策をしつつ、
ついでにスリムに。

朝一番のホットレモンがそれをかなえてくれます。

 

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