さて、前回から、
ミョウバンを使った美容をテーマにお伝えしていますが。
ちょっとここで、軽くミョウバンなるものについて、
おさらい&説明を付け加えておきたいと思います。
単にミョウバンといった場合は、硫酸アンモニウムカリウム(あるいは
カリウムミョウバンORカリミョウバンのこと)をさし、
家庭用として一般的に使われているのはこのカリミョウバンの無水物
「焼きミョウバン」で、乾物屋さんなどで食品添加物として販売されています。
(→さらに詳しく知りたい方はウィキをご覧下さい)
また、インドやタイなどで簡単に手に入るミョウバンの塊は、火山岩の中に
含まれる天然のミョウバン石を砕いて水に溶かし、
加熱して濃縮させたものを冷やし固めて結晶にした、無色透明のガラスまたは
クリスタル状の塊です。
(ちなみに私の手元にあるものは、このミョウバンの塊です)
このミョウバンの塊、アーユルヴェーダやユナニ医学(インド・パキスタンの
イスラム文化圏で行われている伝統医学のことで、古代ギリシャの医学が起源
とされ、アーユルヴェーダや漢方とともに、世界三大伝統医学と呼ばれている
もののひとつ)では、
さまざまな用途や治療に使われてきた重要な薬のひとつ。
今日の科学では、それらの用途のうちほんのわずかな使用方法でしか使われて
いないとのことです。
というわけで、さっそく。
ミョウバンを使った美容法について見てみましょう。
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《美容のためのミョウバン・レシピ》
■ミョウバンを使った除毛
古代の女性たちは、うっすらヒゲのような、美容にとって不要な顔の毛を
取り除くために、ミョウバンを使用してきたといわれています。
顔や体全体に使うことで、ムダ毛の成長を遅らせる効果があります。
◎必要なもの:
ミョウバン粉末 小さじ1/2
水またはローズウォーター 小さじ1
(→ミョウバンと水の比率は約1:2にします)
◎やり方:
ミョウバンの粉とローズウォーターあるいは水を混ぜ合わせ、滑らかな
ペーストを作ります。
出来たペーストを顔に塗り、円をかくように穏やかなマッサージをしな
がらスクラブします。
その後、完全に洗い流します。
ミョウバンは、穏やかな研磨剤のように働きます。
顔をやさしくこすることで、毛根が弱まり、ムダ毛が生えてきづらくな
ります。(やる目安は「週1回程度」)
→ミョウバンは肌を乾燥させやすいので、パックをした後はナチュラルな
保湿剤でしっかり保湿しましょう。
■肌の引き締めとホワイトニング
ミョウバンには、肌の引き締め効果と美白効果の両方があり、
実は、肌の美白効果やアンチエイジング効果をうたった市販の美容アイテ
ムなどに、よく原料として使われていたりします。
ミョウバンを肌につけると、肌がキュッと引き締まる効果が感じられる
のは、収斂作用によるもの。
定期的にパックにして使うことで、肌のシワが減り、滑らか&タイトな肌
をキープできると同時に、シミや肌の黒ずみを薄くする効果が得られます。
これは、なかなか消えないニキビ跡などにもGOOD。
(⇒ミョウバンを使いたくない場合は、タナカがおすすめです。
タナカからも同じような効果が得られます)
◎必要なもの:
ミョウバンの塊(または※デオスティックを使用してもOK)
水またはローズウォーター
生ハチミツ(未加熱処理のハチミツ)
☆やり方:
ミョウバンの塊のかけらを、水またはローズウォーターの中で溶かし(割合
は約1:2)、さらに生ハチミツを小さじ1程度加えます。
顔はあらかじめ湿らせておき、このミョウバン水を顔につけてやさしく擦り、
15分パックした後、よく洗い流します。
(頻度は週に2回ぐらいが目安です)
このレシピでは、保湿効果がある生ハチミツをあらかじめ加えてからパック
するので、ミョウバンの肌を乾燥させる効果が中和されます。
■黒ずんだ脇の下の美白
エイトフォーのような化学制汗剤を、長時間使用すると、脇の下が黒ずんで
くることがあります。
ミョウバンを消臭デオドラントとして使うと、バツグンの消臭効果とともに、
脇の黒ずみも徐々に解消していくので一石二鳥!
(ただし、前回でも触れましたが、毎日は使用しないこと)
■水虫治療
ミョウバンはまた、水虫治療のための家庭薬として伝統的に使用されてきま
した。
洗面器に熱湯をいれ、ミョウバン粉末を大さじ2~3杯加え、足が入れれる温
度になってから足をゆっくり入れて、最低20分程度浸します。
その後は、足を水洗いし、しっかりと水分をタオルでふき取ります。
(水虫が治るまでは、合成繊維でできた靴下ははかないようにすると効果的!)
これを毎日、患部がある程度癒えるまで繰り返します。
■他、ちょっとマニアックな使い方
☆ミョウバン腰湯は痔の治療に効く?
痔に悩む人たちが経験することの中に、炎症や出血があります。
そんな時は、収斂効果バツグンのミョウバンの腰湯が非常に効果的という
ことで、ある南インドの田舎に住む専業主婦の女性がすすめていたレシピ
をご紹介します。
☆やり方:
1.浴槽に、腰が全部浸かるぐらいのお湯をためます。
2.ミョウバン粉を大さじ1/2杯+1/4カップの水を混ぜてあらかじめ溶かして
おき、溶かしたものを浴槽に入れます。
3.浴槽の中で20~30分間座ります。
こうすると、痔のサイズを小さくできるとのことです。
■ミョウバンは邪悪な影響から守る?
南インドのタミールナドゥ州では、ミョウバンの塊(フィトカリ)は、
悪や邪悪な影響から身を守るためのアイテムとして、
塊を黒いロープで結びつけたものを、家の外に吊るすという伝統があり、
これは何世代にも渡って語り継がれてきた魔除けとなっています。
…確かに、クリスタルのような透明感のあるミョウバン石は、
浄化効果が見るかに優れていそうです。(感想)
◆◆最後に、ミョウバン使用時の注意点について:
ミョウバンには、天然のアルミニウム成分が含まれています。
(アルミニウムは、ミョウバンの英語名、Alumからきているといわれています。)
このため、前回でも少し触れましたが、使う場合は毎日ではなく、数日置きに
使うことがおすすめです。
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