まるでクリスタルや岩塩のように美しい、、
ミョウバンのクリスタル。
一瞬、ヒマラヤ岩塩にもよく似ているのですが、
ミョウバンのクリスタルは岩塩よりも透明度が高く、
基本食べ物ではありません。
(⇒ミョウバンは、野菜や果物に新鮮なパリっと感、あるいはシャキっ
とした歯ごたえのような食感を与えるための添加物として使われていたり、
缶詰のピクルスの保存料や見た目的なツヤ出しなどに使われることがあ
りますが、食品として使う場合の危険性が認知されているので、食品に
使用されることは減ってきているようです。)
このミョウバンの塊、インドではフィトカリと呼ばれていて、
とても身近にあり親しまれているもののひとつ。
たいていどこのバーバーショップにも置いてあり、
殿方の髭剃りの後のケアによく使われていたりするのですが。
私もインド暮らし時代に、よくハンディーな軽石サイズに研磨されたも
のをボディ消臭のナチュラルデオドラントアイテムとして愛用していた
ものでした…。
ここ数年、近所の散歩圏内にあるスーパーで、まだ研磨されていない岩塩の
塊状のミョウバンを偶然見つけ、
「えー!タイはこんなもの普通のスーパーで売ってるもんなんだ…」
と、まるでちょっとしたクジが当たったときのような嬉しさで
とりあえず手に入れ、、
そのうち使ってみようと思いながらも、ほとんど置物状態になっていた
ミョウバンクリスタル。
(なにせ暑い国に住んでいるので、氷のように涼しげなナチュラルミョウバン
の塊は、見てるだけで冷涼感があり癒されるのです)
ふと。
せっかく持ってるのに使わないのもどうよ?ということで、
何気なくバスルームの置物化していたミョウバンのクリスタルを塊のまま
湯船に入れて、ミョウバン風呂にして入ってみたのですが。
あえてミョウバンの美容効果というものを知らないままに、
まずは効果のほどを先入観なしに体験し、
実はどんな効果があったのかを後からチェックしてみるのも密かに
楽しいもの。
ミョウバン風呂に入ってみた感想は、、
全身の消臭にバツグン。ということと、肌のトーンが妙に明るくなった感が
あるというものでした。(髪への効果は特に感じられず…)
さて、このミョウバン。
実際には肌にどんな効果があるのでしょうか。
そして他の使い道などには、どのようなものがあるのでしょうか。
今回から数回にわけて、
そんなミョウバンの使い道について、ご紹介してみたいと思います。
☆☆☆
ミョウバンは、収斂性、防腐性、抗出血性、抗細菌性で、
実は多くの皮膚トラブルにも活用できるナチュラルアイテム。
工業用の用途で使われることも多く、主に皮なめしや、布の防炎
加工や防水加工、染料固定剤としても使われています。
ミョウバンは古くから、アーユルヴェーダと漢方の両方において、
素晴らしい医薬用途があることから医薬品に加えられ、
さまざまな病気の治療に使用されてきたという歴史があり、
ごく少量のみが内服にも使われてきたということです。
■ボディ・デオドラントしてのミョウバン
20代ぐらいまでの頃はたしか、いい香りにつられて、
エイトフォーなどの芳香制汗スプレーをよく愛用したものですが、
スプレーするその瞬間は、ヒンヤリ爽やかで気持ちがいいものの、、
その後、しばらくして汗をかいた後の匂いは、
「ゲっ!」と思うほど臭くなることに気づいたことはないでしょうか。
これは、制汗スプレーが、汗腺から汗(いわば体からの廃棄物)が自然分泌
されること自体を不自然な形でブロックしてしまうため、
余計にバクテリアが脇の下で繁殖し、さらにはそのバクテリアに化学芳香成
分というケミカルが混じり合って独特の異臭になるため。
一方、ミョウバンを濡らしてサササと一塗りした場合は、
汗は自然に流れつつ、ミョウバン自体が抗菌性なので、
体臭のもとになる汗に含まれた細菌が増殖しないので、
汗をたっぷりかいても臭くならずに清潔感がキープできます。
この効果ゆえに、ミョウバンは古くから消臭剤として親しまれてきたわけ
ですね。
ミョウバンはこのように、ボディ消臭効果もさることながら、
ニキビや吹き出物、水虫といった皮膚のトラブルに効果的な他、
肌の引き締め、黒ずみ予防、ニキビ跡や傷跡、シミを薄くすると
いった、肌を明るいトーンにする美容効果もあります。
また、髭剃り後には、どんな高価なアフターシェーブローションにも優る、
すばらしいナチュラルアイテムでもあるミョウバン。
万が一、剃りすぎて血がにじんでしまった場合も、
一濡らししたミョウバンをこするだけで、出血は早く止まり、
傷の癒えも促進されます。
マニアックな使い方としては、口内炎にもミョウバンは大活躍。
粉状のミョウバンを少量くっつけるか、クリスタルを水で湿らせたものを
患部に塗りこんでもよく、次の日には炎症はだいぶおさまっているはずです。
これは、ミョウバンのパワフルな収斂作用のおかげです。
(ただし塗ってしばらくはチクチクピリピリ感が続きます)
■ミョウバンを使う時の注意点について
ミョウバンを使う注意点としては、毎日使わないこと。
2日ぐらい置きに使うのが理想的です。
これは、一回塗るだけでも長時間長持ちするためと、
成分が基本、体に吸収されすぎる成分としてはあまり適さないブツ
(保存料などに使われるくらいですからね)だからです。
ただ、頻度を間違えなければ、とてもいい自然素材の美容アイテム、
それがミョウバンです。
⇒次回・後編につづく。
