今回は、、
キッチンをまるで薬局に変えてしまう。といっても
過言ではない、置いておきたいスパイス類をいくつかご紹介した
いと思います。
レッツ・キッチン薬局化!
スパイスを使いこなし、軽い不調は治してしまいましょう。
★★★
■万能薬スパイスその1.
~咳を止め、粘液除去で気管スッキリ「カルダモン」~
カルダモンは、牛乳の消化をよくするのによく使われ、
インド伝統のミルクティー・チャイを作るのに必須のスパイス。
特にピッタによいスパイスだといわれています。
カルダモンの甘い種は、デザートに加えられることが多く、
息を甘くして気管を一掃します。
カレーやデザート、豆スープに加えると、粘液を除去し、
また、ガスによる消化不良を減らします。
ショウガと一緒にとると、食欲を増進させ、吐き気を減らし、
呼吸器官を強化し、咳を止めます。
■万能薬スパイスその2.
~冬の料理に最高のスパイス「シナモン」~
シナモンは、冬の温かい料理のための完璧な材料です。
血行をよくして腰痛を温めるのに、シナモンスティックまたは
パウダーに勝るものはなし!
底冷えする朝は、おかゆやトーストの上にシナモンをふりかけて、
スパイスアップしましょう。
シナモンはまた、しゃっくり止めに使われます。
シナモンひとつまみとアップルサイダービネガー1/4カップを飲めば、
胃が落ち着きます。
■万能薬スパイスその3.
~風邪、のどの痛みと咳に「クローブ」~
インドでは、「一日1粒のクローブは、のどの痛みを遠ざける」と
考えられています。
クローブの消毒作用は、のどの痛みと咳をなだめます。
クローブパウダーひとつまみとハチミツ小さじ1を一日3回とって
みてください。または、水5カップを沸騰させ、クローブ7粒を入
れてその蒸気を吸い込んでください。
歯の痛みには、クローブオイル2~3滴、綿ボールにつけて、
歯の上に置いて覆ってください。これは歯痛止めになります。
■万能薬スパイスその4.
~無類の腸内ガス除去薬「アサフォエティダ」~
アサフォエティダは、体からガスを吸収し、液体を洗い流す無類の
力をもつ膨張除去薬で、調理に使うとガスを生み出す食べ物を中和
する効果があります。
アサフォエティダは「ヒング」という名前でも知られ、ターメリッ
ク(ウコン)と小麦と混ぜられた粉状のものが手に入ります。
アサフォエティダはまた、月経痛やぜんそく、関節炎にも効果的です。
インドでは、疝痛もちの赤ちゃん(ミルクを飲んだ後などに腹痛を
起す赤ちゃん)のお腹の痛みを解放するために、セサミオイルにアサ
フォエティダひとつまみを加えたものでマッサージするそうです。
おいしい料理にアサフォエティダをひとつまみ加えると、玉ねぎの
豊かな風味が浸透し、また、食後のお腹ゴロゴロが静かになります。
■万能薬スパイスその5.
~花粉症、痔、体の中の重金属を取り除く自然薬「コリアンダー」~
コリアンダーは、冷却作用のある浄化ハーブで、
アーユルヴェーダの調理の中で幅広く使われています。
コリアンダーは、太陽のよくあたる家庭菜園または鉢の中で簡単に
育てることができます。
コリアンダーは冷却効果のあるハーブで、胃の中の過度な炎(消化力)
を消し、一般的に、ピッタドーシャを悪化させることなしに消化力を
高めます。
冷却効果のあるコリアンダーの葉には、抗ヒスタミン(ヒスタミンの
作用を抑制する作用。ヒスタミンが過剰に分泌されると、アレルギー
疾患の原因になるとされている)とビタミンC、そして花粉症のよう
なアレルギー反応を減らすバイオフラボノイド(野菜や果物に含まれ
る水溶性の植物色素。ビタミンP。)が含まれています。
料理には、コリアンダーの種を軽く炒ったものをパウダーにしたもの
がベストです。
新鮮な葉は、炒め物や炒め御飯の上に飾りとしてふりかけたり、サラ
ダに使います。
ここ数年の間、現代科学は、コリアンダーは自然のキレート薬(体内
の水銀、カルシウムなどを排出させ、動脈硬化を始めとする様々な疾
病を予防する薬)であり、鉛、水銀そしてアルミニウムのような重金
属を体から除去するのにとても役立つことを発見しています。
コリアンダーのこのキレート特性を得るためには、ティースプーン2、
3杯分のコリアンダーチャツネを定期的に食事の中に入れてとってく
ださい。
コリアンダー・チャツネは、どんな野菜料理にとっても香り豊かでお
いしい付け合せになります。
■万能薬スパイスその6.
~消化力アップと腹痛に「クミン」~
クミンはおそらく、アーユルヴェーダ・クッキングの中で最も有名な
スパイスであり、豊かな風味と薬効の両方を兼ねそろえています。
クミンは腸内のガス、月経痛、下痢の緩和に役立ちます。
消化力をアップさせるために、以下のものを組み合わせて、特製自然
消化剤をつくりましょう。
・クミンシード ティースプーン1、
・フェンネルシード ティースプーン1
・刻んだショウガ ティースプーン1/4
・氷砂糖 ティースプーン1/2
・岩塩 ひとつまみ
これをティースプーン約1/2杯分、食後に噛みます。
また、
・クミンシード ティースプーン1/2杯
・水 2カップ
これを水分が半分になるまで沸騰させて作ったクミン・ティーは、
腹痛もちの子どもや大人によい薬となります。
味を変えたいときは、ペパーミントティーと混ぜ合わせて使うと◎。
■万能薬スパイスその7.
~女性ホルモンを増やす「フェヌグリーク」~
ギリシャ人、エジプト人、中国人、そしてインド人たちは、このス
パイスのもつ、母乳を増やす効果、月経痛を減らす効果、そして胃
のけいれんを減らす効果を高く評価しています。
フェヌグリークは、リンパ管の詰まりや喫煙者の咳のような肺の
うっ血のための特効薬といわれています。
フェヌグリークのハーブティーの作り方は、
フェヌグリークの種ティースプーン2杯を、400ccの水で沸騰さ
せ、1カップになるまで煮込み、濾します。
これを一日最高3カップまで飲みます。
(ただし、妊娠中は、子宮収縮を刺激するため、さけてください。)
髪の成長を促進させるには、フェヌグリークの種のパウダー大さじ1
杯と、米のとぎ汁を沸騰させたもの1リットルを混ぜ合わせ、髪を
リンスします。
■万能薬スパイスその8.
~血行よくして一日中ポカポカ「ショウガ」~
インドでは、ショウガは万能薬です。
ショウガは、血行不良、咳、風邪、インフルエンザ、弱い消化力、
吐き気に効果的な薬です。
ショウガは、朝の不快感や車酔いに処方されます。
これらの症状を軽減するには、新鮮なショウガを噛むかまたはジンジ
ャーティーを飲みましょう。
一日中体をホカホカに保つには、朝、ショウガハーブティーを飲み
ましょう。
ショウガハーブティーは、皮を向いたショウガのスライス5つ、
シナモン1スティック、ペッパーコーン2を、2カップの水で沸
騰させ、水分が1カップになるまで減ったら、濾して飲みます。
■万能薬スパイスその9.
~下痢止め、吸収不良、熟睡に「ナツメグ」~
この香り豊かなナッツ・ナツメグは、インド家庭の中で、下痢と吸
収不良のための薬として大事にされています。
下痢を止めるには、ナツメグパウダーをティースプーン1/4、
クミンシードをティースプーン1、そしてカレーリーフ3枚を、
とろとろのおかゆで沸騰させたものを朝食にします。
熟睡するには、温かいミルク100ccにナツメグパウダーをティース
プーン1/4杯入れて寝る前に飲みます。
ナツメグは幻覚を誘発する特性があるため、ごく少量だけを使う
ようにしなければなりません。
◆!注意!◆
ナツメグは、通常の使用量では特に問題はないとされて
いますが、多量(約10g以上)にとると毒です。
けいれん、幻覚、肝臓障害を引き起こすことがあります。
■万能薬スパイスその10.
~キッチンスパイスの女王「ターメリック」~
この際立ったスパイス・ターメリックは、キッチンのスパイス類
の間でトップに君臨する癒し手です。
インドではターメリックは、その浄化特性がとても愛され、
サンスクリット語では「クリングナ」、殺菌剤という意味の名前
がついています。
ターメリックは、ひとつの消毒洗剤として使うことができ、人へ
黄金のオーラを授けるとされるため、結婚式のときのお風呂に使
われることはもちろん、肌の感染症やシミを抑えるためにも使わ
れます。
ターメリックの消毒作用はまた、喉の感染症と闘う役に立ちます。
のどの痛みのためのよい家庭薬は、
ターメリック 小さじ1/2
クローブ 2粒
熱湯 1カップ
これを混ぜて5分間おきます。
その後、濾して、ティートゥリーオイルを1滴加え、
岩塩小さじ1杯を加えます。
この混合液で、一日3回うがいします。
すばらしいフェイスマスク(顔パック)は、
ターメリック1:白檀パウダー1:ベサン12
の割合で混ぜ合わせたものに、ヨーグルトを大さじ1杯混ぜます。
これを顔につけ、10分後に洗い流します。
★★★
